tokyo-wasted’s diary

しがないインフラエンジニアが、余り役に立たない情報を載せていきます。

AHV起動時に CVMが自動起動しない問題

この記事は Nutanix Advent Calendar 3枚目 12月9日 向けに書かれたものです。


Nutanix環境構築をしている際に、AHV停止・起動試験を実施したところ AHV起動時にそのAHV上の CVMが自動起動(Power-on)されない事象に遭遇しました。割合としては Nutanixノードが10台あったとしたら、うち3台くらいで発生しました。
その時に調べた解決方法のご紹介です。

サポートにも問い合わせをしたのですが、Nutanix のクラスタ健全性をチェックするNCC(Nutanix Cluster Check) のログによると以下が原因とのこと。
端的に言うと仮想マシンに対して autostart を有効化することで、AHV起動に合わせて仮想マシンがパワーオンされるようになります。

portal.nutanix.com

AHV上から virsh コマンドで autostart を有効化し解決しました。
作業時のログは以下の通りですが、この作業はCVMを手動で起動した後に実施したので、ログ上は running 状態になってます。

[root@ahvhost001 ~]# 
[root@ahvhost001 ~]# virsh list --autostart
   Id    Name                           State
  ----------------------------------------------------
   

👆まず autostart 状態の仮想マシンがあるかを確認します。何も表示されないですね。
 本来はCVM が表示されるはずです。

  [root@ahvhost001 ~]# 
  [root@ahvhost001 ~]# virsh list --all
   Id    Name                           State
  ----------------------------------------------------
   21    NTNX-ahvhost001-CVM               running

👆続いてAHV上にある全ての仮想マシン一覧を出します。
 この環境ではCVMしかありませんね。
 そして前述のように今回は手動で起動してしまったので running 状態になっています。

  [root@ahvhost001 ~]# 
  [root@ahvhost001 ~]# virsh autostart NTNX-ahvhost001-CVM
  Domain NTNX-ahvhost001-CVM marked as autostarted

👆virsh autostart を実行します。
 CVMが autostart 状態になった旨が表示されます。

  [root@ahvhost001 ~]# 
  [root@ahvhost001 ~]# 
  [root@ahvhost001 ~]# virsh autostart --all
   Id    Name                           State
  ----------------------------------------------------
   21    NTNX-ahvhost001-CVM               running

👆再度、autostart 状態の仮想マシン一覧を表示してみます。
 先ほど有効化したCVM名が表示されました。これで完了です。



CVMの autostart 設定がなぜ無効化されたのか原因までは分かりませんでしたが、同じ事象に遭遇したら設定を確認してみましょう。
今回の件は、AHVホスト名を変更したことが影響しているのでは?と思いましたが検証&裏どりはできていません。

また、virsh コマンドは通常のユーザ仮想マシンに使用するものではないので、CVM以外で有効化はやめた方が良さそうです。実施する場合は、サポートにお墨付きをもらってからの方が良いでしょう。


以上です。